2014年5月29日木曜日

2014/05/25 Nakanouchi-Dani ,tributary of Riv.Kawabe at Sekiryo

2014/05/25 川辺川支流 ナカノウチ谷(脊梁)
Unfortunately this text is in Japanese only.
この週末も天気が良く気温も上がりそうなので、どこの沢に行こうかなぁ〜と考えていた。
シーズン初沢はG/Wにチョット背伸びして屋久島でゴルジュと触れ合えたし、狙っている沢は泳ぎ満載の夏向きばかりだし...

と、沢Gさんチームは脊梁で「癒しの沢歩き」ということなので便乗させていただくことにした。

脊梁の森は深い。

地図を見ると数か所の枝沢分岐で苦手な地図読みがありそうなのとゴルジュマークが2つあるんだけど...

出だしは堰堤と左岸に開発中?の林道がありちょっぴり残念。

でも、スグに雰囲気が良くなり小滝も出てきた。

シゲさんフリーで取り付くが意外に滑るみたい。
無理せずお助けテープを出してもらう♥

miwaちゃん、積極的に水遊びに興じる♪


と、気付かないうちに第Ⅰゴルジュを通過してしまった。地形図から少し幅広の廊下状と予想していたのだが、大雨か林道建設か、脇の崩落でゴーロ化したのかもしれない。

まぁ、今日は癒しの沢「歩き」だから。
のんびり遡行してると前方に壁が立ち右へ直角に谷が折れている。しかも正面壁と左岸手前の壁の距離が極端に短いく暗い...
まさかねぇ!
見事的中!3段のゴルジュ♥

沢Gさん、先行。

アクセントになり、小さい釜も持ってて適当にフリーで行けそうな楽しそうな雰囲気。

沢Gさん、早速取り付き。
が、落ち口付近は滑る様でドボン♪

シゲさんのタワシを渡してゴシゴシ。
で、難なく通過後にワタシは引っ張り上げてもらう。

左から枝沢が落ちてるため土砂降り状態で後続をビレイ。少し冷えるが釜に沈んだままのビレイに比べれば。

ゴルジュを見ると自然に笑いが止まらくなる病気みたい。

3段目も楽しんで越えられそう。


新緑が無機質なゴルジュに映えて明るく感じる♪

主流と枝沢、両方から飛沫を浴びながら沢Gさんフリーで通過。













お助けテープでビレイしてもらい快適に登る。
miwaちゃん、順番待ちでチョットぴり寒そう。


登り終えてふと仰ぎ見るとソコには...

4,5段で更に伸びるゴルジュ♥♥

ワタシ以外はクライマー揃いなのでビトン打てばクリアできそうだけど今日は丸腰。だって沢歩きでしょ。

巻き道を探るも結構な岩壁に囲まれて悪い。

滝左のルンゼを偵察に。
ガレガレで苔の付いていない新しい岩も見られ、あまり良くないが何とか行けそう。

その後も結構傾斜が立って来ちゃって、沢Gさんにトップ交代。微妙なところもありビレイしてもらって何とかかんとか。

偵察時は右にすんなり行けると予想してたが、もろい岩壁に囲まれて思った以上に悪い悪い。

セルフとって登攀に備える。

沢Gさん、微妙な乗り越しと右に斜上するバンドを伝ってジリジリとクリア。

miwaちゃんフォローする。

バンドに立って壁にホールドを求めたいが、上部の岩は今にも剥がれそうで、赤ちゃんハイハイで前進。

結構、悪かったですねぇ。
装備があれば滝直登した方が安全だったかもですね。

登りこんでホッと一息。
もう、笑いしか出てきません。

落ち口からのぞくと下からは見えなかった2mのもう一段で計6段30mといったところでしょうか。

これはプチゴルジュの部類ではなく一級品ですよ♪
で、どこが沢「歩き」なんですか???

まぁ、その後は雰囲気の良い、いつもの脊梁なのですが。
軽快に小滝を楽しむ。

バチ効きで快適とはいきませんが、見た目ほどぬめりは強くなくフリーで気持ちよく登れました。

山芍薬の群落を愛でながら稜線近くの源頭に差し掛かる。これぞ癒しの脊梁...なのですが、水が無くなっていつもの様にスイッチOFF。
無口になるワタシ。

ポンっと稜線に飛び出して登山道に。

わずかで国見岳Peek。


その後、五勇山〜烏帽子岳経由で縦走し登山道を使い入渓地点へ。
この縦走路の雰囲気は良いですね♪
山芍薬。

Peekを若干過ぎていたみたいですが群落で咲いていましたね。

可愛かった花。何でしょうね。釣鐘に似てるからツリガネ草とかだったりして。
2014/05/30 追記
米子様より ツクシドウダン と教えていただきました。ありがとうございます♪ えっ?みんな知ってた?!

ゴルジュの規模は想定外でしたが、新緑と花と登山道下山という事で、概ね癒しの沢だったという事にしときましょう(^_^;

皆さん、今シーズンの沢もヨロシクお願いいたします♥

2014年5月14日水曜日

2014/05/03〜05 Riv.Segire gorge in Yakushima #4

2014/05/03〜05 屋久島 瀬切川 ゴルジュ遡行(後書き)
Unfortunately this text is in Japanese only.
屋久島の沢では宮之浦川と小楊子川で2大険谷、瀬切川を加えて3大険谷と言われている。
それはきっと圧倒的なゴルジュ帯に日本でも随一の降雨に磨かれた弱点のないスラブ滝が配置されているためでしょう。しかし実際に瀬切川を遡行した人は屋久島3大険谷という割りには「易しい谷」と思うに違いありません。
それは事実なのですが、難易度はルート次第で裏を返せば直登をほとんど許さない程険しい谷でありながら、現場の地形を正確にみれば比較的容易な巻き道を準備してくれている「優しい谷」が正解かと。
表向きは厳しい表情を見せながらどこかに逃げ道をそっと空けていてくれる男性的な秀渓と思う。
また、ゴルジュの先には美しい淵や瀬が配置され、平瀬に達すると今までのダイナミックな渓相がうその様に穏やかな表情になるのも印象的です。

日程は足の速い強力なパーティーや最小限ビバークの軽量速攻装備なら早朝に瀬切橋を出発し平瀬までなら1日で到達、林道を残業して日帰りなんて事も不可能ではないと思う。
我々の様な「なんちゃって沢ヤ」なら早朝に瀬切橋出発なら沢中1泊、できれば沢中2泊でのんびり楽しんで欲しい。もちろん天候と相談して。初級者だけでは行かないでね♥

源頭に詰め上がるのも良いが日程の都合もあり、平瀬から林道で下山したがこの10km以上の行程が核心でもあった。行程次第では上大川橋から再入渓して大川下降も考えていたが、例の如くのんびり遡行で時間もなく雨も降り続いていたためこの選択肢は消えた。

下山してバスの時間まで1時間あったので、大川の滝を見たことのないシゲさんと付き添いの百さんで滝を見物に。ちゃんと登攀ルートは確認したかな?

百さんは寒いらしく「宿は海辺でも道端でもどうでも良いのでとりあえず風呂に入りたい!」という。風呂と言えば湯泊、尾の間、楠川あたりだろうが。。。
大川バス停はまだ少し雨が降っていたが、乾いた服に着替えて雨具を付けると何とか一般観光客と同レベルの社会的でバスに乗車可能な格好になった。とりあえず先のことは考えず宮之浦まで行き立ち寄り風呂を探すことにするが、着替えて暖かくなったのか風呂の優先順位は下がりビールが代頭してきたらしい(^_^;
そこでバスの到着時刻と最終のトッピーの時刻を調べ時間的には間に合いそうなのでキャンセル待ちに賭けてみることにする。連休最終の一日前だから...と甘い期待をして。因みに携帯電話は大川バス停では不通で栗生あたりからdocomoが、Auもそのうちに通信可能になった。

大川バス停で会った熊本の若い男女2人は屋久島は2回目で、どちらも荒川や白谷から鹿の沢小屋を越えて花山歩道で雨の中下山という変なこだわりのある縦走スタイルだ。
「次回こそは晴天の花山歩道を下りたい」という男性に「最初普通は淀川~荒川か白谷やろ!」と我々から突っ込まれたのは言うまでもない。
しかもココに2回も下山してるのに大川の滝を見たことがないという。「バスの待ち時間で十分行けるよ」と薦めると女性は行きたそうだったが若い男性いわく
「登った先にたまたま滝があったら嬉しいケド、観光地の滝を見ても面白くない」という...
今はクライミングや易しい沢に行っているらしい。「この男近い将来、絶対沢ヤになるゾ!」と思いながらニヤけていた。

バスが到着すると往きと同じ運転手さんだったので一昨日のお礼を言って乗り込む。
乗車客は大川の滝を見物に来た若い女性達やカップルで、cityスタイル。我々の様なカッパスタイルが浮いてしまう。

そんな中、途中のバス停で我々と同じ匂いのする、パンパンに膨らんだ重そうな80Lザックを背負った汚い奮闘の痕がうかがえる3人の沢ヤが乗車してきた。ふと見ると [ピナクル山の会] の"とりにく"さんではないか!
聞くと女川に海から入渓して愛子岳まで詰めたらしい。下部出だしの緩やかな淵に嬉々としてたらしいが一変した連瀑帯にメッタ打ちのへロヘロ状態だ。
[屋久島遡行人さん] のレポ見てたメンバーもいたみたいだが、「女」って名が付いてるんだから最初は優しくても豹変するのは予想しろよ!って。3人ともまだ若いから人生の苦い経験が沢に生かされてないみたいだなぁ~、まだまだ甘いよ君達(^_^;
居酒屋で一緒に一杯やりたいのは山々だけど、我々はホームレスなので別れを惜しみつつ彼らは途中下車。

宮之浦港に着いてトッピーの予約を確認すると「3人空いてますよ♥」って事で速攻でチケットを購入しすぐさま乗船。トッピーとロケットで談合合併して競争原理が失われたからか、片道¥9,100って一時値下げ競争当時の往復料金に迫る驚きの料金!

ウトウトしてる間に指宿経由で鹿児島港に到着。いきつけの長寿温泉を目指すがすぐ近くに駐車場付き温泉銭湯を発見してこちらに変更。出来れば湯泊の海岸露天風呂につかりたかったが、それはまたの機会にしよう。

湯につかりながら遡行を思い返してみる。今日の午前中まで沢中に居たとは思えず何か夢でも見てたかの様な錯覚に陥る。リーダーとして軽量化を指示しておきながら、今回ワタシが一番軽量化に失敗していた。缶ビールと酒に食糧、ガチャ類は持っていかないと心に決めてたのに気付くと腰にはカム、QDやハーケンがジャラジャラと下がっていた。おまいら険谷瀬切川をナメとんな!
毎度の事だが緊張でオシッコ チビリそうなのに沢に足を踏み入れた瞬間にどこ吹く風。マルチピッチクライミングでチビッたら「滲み出しぷ〜ちゃん」とかニックネーム付けられそうだが、沢なら「大」でなく「小」ならNo problem at all ♪

九州本土の沢と比べて屋久島の沢は谷のスケールが大きいため気持ちが呑まれない事が大切。ゲレンデ沢と同じ難易度の場所が通過不可能に思えてきたりしないためにも。逆に言えば同じ難易度の沢だとより大きな充実感でお得かもしれない。

瀬切川で巻いている時、ふと昔に沢Gさんに連れられて行った沢を思い出していた。皆、「癒しの沢だから...」の文句に何度騙された事か。

尾鈴山系の倉谷...ビレイはしてるものの決して落ちれない際どいドロ壁のトラバース、目の前ではヒルの大群がピョンピョン跳ね狂喜乱舞の歓迎ダンス祭り。たとえヒルが首飾りの様にぶら下がっても絶対にこのホールドは離さないゾ!というシチュエーション。

「下山核心」同行者は幾度この言葉を噛みしめたことか。記録の無い沢の尾根を拾い転げ落ちる様な傾斜を立木頼りに下山...いや、あれはクライムダウンだ。

それらの経験の積み上げが知らない内に険谷と言われる谷の遡行を楽しめる程にしてくれている。低山・藪沢恐るべし。

2014年5月10日土曜日

2014/05/03〜05 Riv.Segire gorge in Yakushima #3

2014/05/03〜05 屋久島 瀬切川 ゴルジュ遡行(3日目)
Unfortunately this text is in Japanese only.
昨日何度も位置確認して、今日は最後の右曲りの滝群を超えれば平瀬に達して脱渓の予定。なのでゆっくり目に起床してラーメンを食べる。弱い雨が降っている中を出発。
出発早々40m?程の谷一杯に広がる淵を泳ぐ気もなれず右岸を巻く。ここが少しいやらしく30度前後の斜面は実はすべてドスラブの上に落ち葉が乗っていて50m30m程の高さの斜面をトラバースする事になる。高度感は無いケド、ロープ必須。

巻き終わって渡渉し下流を見る。
昨日の寝床の大岩が見えている。

しばらく進むと2段階段状の滝。
右の階段状が進めそう。


正面から見てみるともう1段上部にある。

2段滝の右を登ると上部の滝の釜になっているかも知れないと思い右岸を巻く事にした。

上段の幅広で美しい滝。
晴れていればもっと印象的だろう。


初めて3人揃って記念撮影。

巻きは左壁のブッシュ沿いに。

ただ、左から支流が流れ込んでいるため、支流のチョイ上で渡渉して巻きの取り付き開始。

巻きの途中からすぐ傍にスラブ滝を臨むことが出来る。

滝すべてを巻くつもりだったが、滝の直近を行くとどうも岩壁に頭を押さえられそうな予感がする。3日間巻きばかりだし、一旦スラブに少しだけでも出て直登を楽しむことにする。

百さんリードで先行。

スラブに降りた下の様子。

雨で濡れてはいるがステルスソールはバチ効き。ほとんど巻き終わっているので登攀距離はわずか。でも安定したビレイ点まで30mロープでギリだった。もう少し下部から登攀したいパーティーは50mロープが必要。

登ったところにもう一段滝があった。
スラブ斜面はステルスソールのフリクションなら行けるかも知れないが、ドボンして下流に流れたら幅広滝だし、左壁を立木頼りに無理やり登る。
その後、そのまま右岸の緩傾斜スラブを数10mトラバースした後、谷に降りる。

ここには大きくて綺麗なポットホールもあったが生憎の天気だ。

最後の小滝を登る。

泳ぎたくないので最後まで小巻き。

一挙に平な谷になる。雰囲気は淀川だ。
快晴なら美しいだろうが、平凡な谷を雨が降ってるなか二俣付近まで行っても帰りの林道の距離を延ばすだけなので、この辺で適当に脱渓する事にする。

地図を見て林道と一番近くて平坦な個所を決め、右から支流の斜面を適当に上がると、少しの時間で林道に脱出。

今回の遡行の足。
シゲさんのCanyoneer2、ワタシのCanyoneer SAR、そして百さん新調 モンベルのゴム底渓流靴!
フリクションは良好だったらしい。
タイプ的にはFive Ten ウォーターテニーをもう少し頑丈にしたカンジ。

百さん、お疲れ様でした♪

シゲさん、お疲れ様でした♪

去年初めて屋久島入島、我々と一緒に沢に入ってすっかりハマったのでは?
途中、上大川橋を渡り花山歩道登山口を通って大川バス停より5分位の場所に無事下山。

アッという間の3日間(実質2日)の遡行が終了した。例の如く今夜の宿は取っていない。雨は止みつつあるが、さてどうするか?
フェリーは明日の昼過ぎだが。。。